可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2019-01-01から1年間の記事一覧

展覧会『アジアのイメージ 日本美術の「東洋憧憬」』

展覧会『アジアのイメージ 日本美術の「東洋憧憬」』(前期)を鑑賞しての備忘録東京都庭園美術館にて、2019年10月12日~12月10日(前期)、12月12日~2020年1月13日(後期)。 中国・朝鮮の伝世品に対する近代日本の画家や工芸作家たちの眼差しをその作品の…

展覧会『ELLE LOVES ART』

展覧会『ELLE LOVES ART』を鑑賞しての備忘録KASHIYAMA DAIKANYAMAにて、2019年11月16日~17日。 『ELLE Japon』の創刊30周年を記念した展覧会。「LOVE」をテーマに15組の作家が寄せた作品を紹介するGALLERY Aの展示(一部作品はチャリティ・オークションを…

映画『LORO 欲望のイタリア』

映画『LORO 欲望のイタリア』を鑑賞しての備忘録 2018年のイタリア映画。 監督は、パオロ・ソレンティーノ(Paolo Sorrentino)。 脚本は、パオロ・ソレンティーノ(Paolo Sorrentino)とウンベルト・コンタレッロ(Umberto Contarello)。 原題は、"Loro"。 サル…

展覧会『オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した 12人の画家たち』

展覧会『オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち』を鑑賞しての備忘録横浜美術館にて、2019年9月21日~2020年1月13日。 パリ・オランジュリー美術館所蔵にされている、画商ポール・ギヨームによって築かれ、その没後に妻…

映画『グレタ GRETA』

映画『グレタ GRETA』を鑑賞しての備忘録2018年のアメリカ映画。監督は、ニール・ジョーダン(Neil Jordan)。原案は、レイ・ライト(Ray Wright)。脚本は、レイ・ライト(Ray Wright)とニール・ジョーダン(Neil Jordan) 。原題は、"Greta"。 ニューヨークのレス…

展覧会『桃源郷展 蕪村・呉春が夢みたもの』

展覧会『桃源郷展 蕪村・呉春が夢みたもの』(後期)を鑑賞しての備忘録大倉集古館にて、2019年9月12日~10月14日(前期)、10月16日~11月17日(後期)。 蕪村とその弟子呉春の作品を中心に、桃源郷や吉祥を画題とする作品を展観。2階展示室で開催(なお、1…

展覧会『ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史』

展覧会『日本・オーストリア友好150周年記念 ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史』を鑑賞しての備忘録国立西洋美術館にて、2019年10月19日~2020年1月26日。 ウィーン美術史美術館所蔵の絵画・工芸品を中心に、神聖ローマ帝国やオーストリ…

映画『第三夫人と髪飾り』

映画『第三夫人と髪飾り』を鑑賞しての備忘録2018年のベトナム映画。監督・脚本は、アッシュ・メイフェア(Ash Mayfair)。原題は、"Người vợ ba"。英題は、"The Third Wife"。 19世紀の北ベトナム。石灰岩の断崖を縫う川を進む赤い花で飾られた舟に、少女メイ…

展覧会『目 非常にはっきりとわからない』

展覧会『目 非常にはっきりとわからない』を鑑賞しての備忘録 荒神明香・南川憲二・増井宏文を中心としたグループ「目」による、千葉市美術館を用いたインスタレーション。 以前に「目」を見たことがあり、「目」に関心があるなら、何も情報を入れずに足を運…

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』を鑑賞しての備忘録2018年のイギリス・フランス・アメリカ合作映画。監督は、ジュリアン・シュナーベル(Julian Schnabel)。脚本は、ジャン=クロード・カリエール(Jean-Claude Carrière)、ジュリアン・シュナーベル(Julian…

展覧会 牛島光太郎個展『モノの居場所に言葉をおいたら、知らない場所までとんでいく』

展覧会『牛島光太郎個展「モノの居場所に言葉をおいたら、知らない場所までとんでいく」』を鑑賞しての備忘録3331 Galleryにて、2019年10月19日~11月10日。 牛島光太郎の作品展。 《意図的な偶然》は、モノと、それにまつわるエピソードを刺繍した布とを組…

展覧会『リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展』

展覧会『建国300年 ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展』を鑑賞しての備忘録Bunkamura ザ・ミュージアムにて、2019年10月13日~12月23日。 リヒテンシュタイン侯爵家の油彩画と磁器のコレクション計126点を7つの ジャンルで紹介。 第1章「…

映画『不実な女と官能詩人』

映画『不実な女と官能詩人』を鑑賞しての備忘録2019年のフランス映画。監督は、ルー・ジュネ(Lou Jeunet)。脚本は、ラファエル・デプレシャン(Raphaëlle Desplechin)とルー・ジュネ(Lou Jeunet)。原題は、"Curiosa"。 1895年のパリ。詩人ジョゼ=マリア・デ…

展覧会『FALSE SPACES 虚現空間』

展覧会『FALSE SPACES 虚現空間 TOKAS Project Vol. 2』を鑑賞しての備忘録トーキョーアーツアンドスペース本郷にて、2019年10月14日~11月10日。 日本と香港のアーティスト6組の作品を展観。1階展示室では、永田康祐の集めた資料(メキシコ合衆国の地図の複…

展覧会 小林耕平個展『ゾ・ン・ビ・タ・ウ・ン』

展覧会『小林耕平個展「ゾ・ン・ビ・タ・ウ・ン」』を鑑賞しての備忘録ANOMALYにて、2019年10月19日~11月9日。 小林耕平が、伊藤亜紗の文章『ゾ・ン・ビ・タ・ウ・ン』(消去・リメイク・うずしお・再生・タイムトラベル)から抽出した課題に対処するため制…

展覧会『眼差し そしてもう一つの』

展覧会『眼差し そしてもう一つの』を鑑賞しての備忘録KOTARO NUKAGAにて、2019年10月19日~12月7日。 ヌードを切り口に、ポール・セザンヌ、パブロ・ピカソ、藤田嗣治、エゴン・シーレ、トム・ウェッセルマン、サイトウマコト、マルレーネ・デュマス、キー…

展覧会 吉田和夏個展『やわらかに』

展覧会『吉田和夏個展「やわらかに」』を鑑賞しての備忘録GALLERY MoMo Projectsにて、2019年10月26日~11月23日。 恐竜をモティーフにした絵画を中心に、吉田和夏の24点の作品を紹介する企画。 アクリル絵具で大画面(194.0×130.3cm)のキャンバスに描かれた…

映画『アダムズ・アップル』

映画『アダムズ・アップル』を鑑賞しての備忘録2005年のデンマーク・ドイツ合作映画。監督・脚本は、アナス・トーマス・イェンセン(Anders Thomas Jensen)。原題は、"Adams æbler"。 農園の中にある停留所で一人バスを降りたアダム(Ulrich Thomsen)。そこへ…

舞台 チーム夜営『タイトルはご自由に。リバース』

チーム夜営vol.6.5『タイトルはご自由に。リバース』を鑑賞しての備忘録BUCKLE KÔBÔにて、2019年10月25日~27日。 アラームが何度か鳴る。眠る女性(高澤聡美)に起きるよう声(馬場太史)がかけられる。「0101」と呼びかけられる女性が目を覚ましたのは見知…

映画『イエスタデイ』

映画『イエスタデイ』を鑑賞しての備忘録 2019年のイギリス映画。監督は、ダニー・ボイル(Danny Boyle)。 原案は、ジャック・バース(Jack Barth)とリチャード・カーティス(Richard Curtis)。 脚本は、リチャード・カーティス(Richard Curtis)。 原題は、"Yes…

展覧会『イメージの洞窟 意識の源を探る』

展覧会『イメージの洞窟 意識の源を探る』を鑑賞しての備忘録東京都写真美術館にて、2019年10月1日~11月24日。 「洞窟をモチーフや暗喩にした写真や映像作品から、イメージや認識の作られ方を再考しようとする」企画。 「イメージの洞窟」のとば口に立つこ…

映画『真実』

映画『真実』を鑑賞しての備忘録2019年のフランス・日本合作映画。監督・脚本は、是枝裕和。仏題は、"La Vérité"。 フランスで最も権威のある映画賞「セザール賞」の最優秀女優賞を2度受賞しているファビエンヌ・ダンジュヴィル(Catherine Deneuve)は最近、…

映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』

映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』を鑑賞しての備忘録2019年の日本映画。監督・脚本は、箱田優子。 新宿。午前3時。CMディレクターの砂田夕佳(夏帆)は、夜をともにしたカメラマンの冨樫晃(ユースケ・サンタマリア)を起こし、ホテルをチェック・アウトす…

展覧会 Colliu個展『ディア マイ プリンス Dear My Plinth』

展覧会『クリエイションの未来展 第20回 清水敏男監修 Colliu「ディア マイ プリンス-Dear My Plinth-」』を鑑賞しての備忘録LIXILギャラリーにて、2019年10月12日~12月24日。 Colliuの立体作品12点それぞれにタイトルが付された台座(プリンス)を取り合…

展覧会『凹凸に降る』

展覧会『凹凸に降る ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション 2019年冬の企画展』を鑑賞しての備忘録 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションにて、2019年10月5日~12月22日。 小野耕石、滝澤徹也、中谷ミチコの作品に浜口陽三の銅版画を組み合わせて展観。 小野耕…

映画『ボーダー 二つの世界』

映画『ボーダー 二つの世界』を鑑賞しての備忘録2018年のスウェーデン・デンマーク合作映画。監督は、アリ・アッバシ(Ali Abbasi)。脚本は、アリ・アッバシ(Ali Abbasi)、イサベラ・エクルーフ(Isabella Eklöf)、ヨン・アイビデ・リンドクビスト(John Ajvide…

映画『楽園』

映画『楽園』を鑑賞しての備忘録2019年の日本映画。監督・脚本は、瀬々敬久。原作は、吉田修一の小説「青田Y字路」と「万屋善次郎」(『犯罪小説集』所収)。 長野県の山間部の地方都市。夏祭りの会場の一角で女性(黒沢あすか)が男に殴られていた。東南ア…

展覧会 坂本夏子個展『迷いの尺度、スピンオフ』

展覧会『坂本夏子「迷いの尺度、スピンオフ」』を鑑賞しての備忘録NADiff Galleryにて、2019年9月21日~10月20日。 坂本夏子の作品展。 《194cmの器のままで(a.座標の上端)》、《194cm原基(添い寝する折り尺)》など、作者が片手を伸ばしたときのからだの長さ…

展覧会『退任記念 手塚雄二展』

展覧会『退任記念 手塚雄二展』を鑑賞しての備忘録東京藝術大学大学美術館(本館展示室3・4)にて、2019年10月10日~24日。 東京藝術大学美術学部日本画専攻の教授を退任するのを記念して開催される手塚雄二の絵画展。 会場の一番奥には、それぞれ四曲一双の…

映画『英雄は嘘がお好き』

映画『英雄は嘘がお好き』を鑑賞しての備忘録2018年のフランス映画。監督は、ローラン・ティラール(Laurent Tirard)。脚本は、ローラン・ティラール(Laurent Tirard)とグレゴワール・ビニュロン(Grégoire Vigneron)。原題は、"Le Retour du héros"。 ナポレ…