可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2021-01-01から1年間の記事一覧

展覧会 林千歩個展『DREAM-POOL』

展覧会『林千歩作品展「DREAM-POOL」』を鑑賞しての備忘録銀座蔦屋書店アートウォール・ギャラリーにて、2021年11月6日~26日。 彫刻3点、写真3点、短時間の映像作品「Video-Drawing」シリーズで構成される、林千歩の個展。 《Venus》は、大きく張った腹部と…

展覧会 松下真理子個展『人間の声』

展覧会『松下真理子「人間の声」』を鑑賞しての備忘録現代芸術振興財団にて、2021年10月28日~12月18日。※当初会期(12月4日まで)を延長。 絵画10点とインスタレーション1点とで構成される、松下真理子の個展。 表題作《人間の声》(606mm×455mm)の画面一杯に…

展覧会 日野之彦個展『窓辺』

展覧会『日野之彦「窓辺」』を鑑賞しての備忘録SNOW Contemporaryにて、2021年10月15日~11月20日。 肖像画10点で構成される、日野之彦の個展。 《縞の下着》(1620mm×1940mm)には、壁際の床に倒れた恰幅のよい男の裸の上半身が描かれている。壁はほぼ灰色を…

映画『リスペクト』

映画『リスペクト』を鑑賞しての備忘録2021年製作のアメリカ映画。146分。監督は、リーズル・トミー(Liesl Tommy)。原案は、カーリー・クーリ(Callie Khouri)とトレイシー・スコット・ウィルソン(Tracey Scott Wilson)。脚本は、トレイシー・スコット・ウィ…

展覧会 中島由絵個展

展覧会『中島由絵展』を鑑賞しての備忘録ギャラリーなつかにて、2021年11月8日~20日。 リトグラフ24点で構成される中島由絵の個展。 《テレストリアル #1》(380mm×380mm)には、下段(前景)左側に3つのアーチを持つ橋、中段(中景)右側に浮かぶ雲、上段(…

映画『カオス・ウォーキング』

映画『カオス・ウォーキング』を鑑賞しての備忘録2021年製作のアメリカ映画。109分。監督は、ダグ・リーマン(Doug Liman)。原作は、パトリック・ネス(Patrick Ness)の小説『カオスの叫び(1) 心のナイフ(The Knife of Never Letting Go)』。脚本は、パトリッ…

映画『皮膚を売った男』

映画『皮膚を売った男』を鑑賞しての備忘録2020年製作のチュニジア・フランス・ベルギー・スウェーデン・ドイツ・カタール・サウジアラビア合作映画。104分。監督・脚本は、カウテール・ベン・ハニア(Kaouther Ben Hania/كوثر بن هنية)撮影は、クリストファ…

展覧会 高橋大輔個展『RELAXIN'』

展覧会『約束の凝集 vol.5 高橋大輔「RELAXIN'」』を鑑賞しての備忘録gallery αMにて、2021年10月2日~12月18日。 高橋大輔の絵画展。 《無題(パイナップル/光あれ!》(1610mm×1305mm)には、白く塗り込めた画面の右下寄りの位置に、画面の3分の1弱の面積の…

映画『マリグナント 狂暴な悪夢』

映画『マリグナント 狂暴な悪夢』を鑑賞しての備忘録2021年製作のアメリカ映画。111分。監督は、ジェームズ・ワン(James Wan)。原案は、ジェームズ・ワン(James Wan)、イングリッド・ビス(Ingrid Bisu)、アケラ・クーパー(Akela Cooper)。脚本は、アケラ・ク…

本 コッローディ『ピノッキオの冒険』

カルロ・コッローディ『ピノッキオの冒険』〔光文社古典新訳文庫K-A-コ-9-1〕光文社(2016)を読了しての備忘録Carlo Collodi,1883, "Le avventure di Pinocchio"大岡玲訳本編(p.7-305)の他、訳者による読み応えある解説(p.306-361)、カルロ・コッローディ年譜…

映画『ほんとうのピノッキオ』

映画『ほんとうのピノッキオ』を鑑賞しての備忘録2019年製作のイタリア映画。124分。監督は、マッテオ・ガローネ(Matteo Garrone)。原作は、カルロ・コロディ(Carlo Collodi)の小説『ピノッキオの冒険(Le avventure di Pinocchio)』。脚本は、マッテオ・ガロ…

展覧会 夏目麻麦個展『イキレ』

展覧会 夏目麻麦個展『イキレ』を鑑賞しての備忘録ギャラリー椿にて、2021年10月30日~11月13日。 絵画12点で構成される、夏目麻麦の個展。 展示作品中最大の画面の《There》(1455mm×970mm)には、紫色の空に覆われた闇に沈む住宅地の中、ぬっと聳える灯りの…

展覧会 今津景個展『Mapping the Land/Body/Stories of its Past』

展覧会『今津景個展「Mapping the Land/Body/Stories of its Past」』を鑑賞しての備忘録ANOMALYにて、2021年10月2日~11月7日。 絵画、鉄線による平面的なイメージのモビール、絵画を消去するインスタレーションで構成される、今津景の個展。 《Artificial …

映画『エターナルズ』

映画『エターナルズ』を鑑賞しての備忘録2021年製作のアメリカ映画。156分。監督は、クロエ・ジャオ(Chloé Zhao)。原案は、ライアン・フィルポ(Ryan Firpo)とカズ・フィルポ(Kaz Firpo)。脚本は、クロエ・ジャオ(Chloé Zhao)、パトリック・バーリー(Patrick …

展覧会 張静雯個展

展覧会『東アジア絵画のなかへ―収斂と拡散 vol.3 容器 張静雯個展』を鑑賞しての備忘録柴田悦子画廊にて、2021年11月1日~6日。 集合住宅を題材とする絵画23点で構成される、張静雯の個展。 《扉の向こう》(910mm×1167mm)は、集合住宅の4階層を青灰色の濃淡…

映画『アンテベラム』

映画『アンテベラム』を鑑賞しての備忘録2020年製作のアメリカ映画。106分。監督・脚本は、ジェラルド・ブッシュ(Gerard Bush)とクリストファー・レンツ(Christopher Renz)。撮影は、ペドロ・ルケ(Pedro Luque)。編集は、ジョン・アクセルラッド(John Axelra…

展覧会『美男におわす』

展覧会『美男におわす』を鑑賞しての備忘録埼玉県立近代美術館にて、2021年9月23日~11月3日。 美少年・美青年を描いた絵画などの美術作品を特集。「第1章:伝説の美少年」、「第2章:愛しい男」、「第3章:魅せる男」、「第4章:戦う男」、第5章「わたしの…

映画『徒桜』

映画『徒桜』を鑑賞しての備忘録2021年製作の日本映画。93分。監督・脚本・編集は、畑中晋太郎。撮影は、板垣優天。 春。高校1年生の真理(兒玉遥)は、予備校の友達の明(岡本尚子)と駅で電車を待っていた。明に幼馴染みの一平(中尾拳也)から連絡が入り…

展覧会 浅葉雅子個展

展覧会『浅葉雅子展』を鑑賞しての備忘録コバヤシ画廊にて、2021年10月25日~11月6日。 女性や少女のモティーフに春画のイメージを重ねた絵画作品6点を中心とした、浅葉雅子の個展(別室に小画面の作品9点も展示)。 《Mam》(727mm×1000mm)は、ファッション…

映画『ビルド・ア・ガール』

映画『ビルド・ア・ガール』を鑑賞しての備忘録2019年製作のイギリス映画。105分。監督は、コーキー・ギェドロイツ(Coky Giedroyc)。原作は、キャトリン・モラン(Caitlin Moran)の小説"How to Build a Girl"。脚本は、キャトリン・モラン(Caitlin Moran)。撮…

展覧会 井上光太郎個展『すぐ隣に潜むものたち』

展覧会『井上光太郎「すぐ隣に潜むものたち」』を鑑賞しての備忘録KOKI ARTSにて、2021年10月1日~30日。 井上光太郎の絵画9点を展観。 《隣の国》(273mm×220mm)には、木立の中に佇む女性が描かれる。画面奥に叢生する木々が緑や茶など樹木らしい色遣いで表…

映画『モーリタニアン 黒塗りの記録』

映画『モーリタニアン 黒塗りの記録』を鑑賞しての備忘録2021年製作のイギリス映画。129分。監督は、ケヴィン・マクドナルド(Kevin Macdonald)。原作は、モハメドゥ・オウルド・スラヒ(Mohamedou Ould Slahi)の回顧録『モーリタニアン 黒塗りの記録(Guantána…

展覧会 小山維子個展『衝突/抱擁』

展覧会『小山維子「衝突/抱擁」』を鑑賞しての備忘録Sprout Curationにて、2021年10月2日~11月7日。※当初会期10/31までを延長。 コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuşi)の彫刻《接吻(Sărutul)》をモティーフとして制作された絵画13点で構成…

映画『ディナー・イン・アメリカ』

映画『ディナー・イン・アメリカ』を鑑賞しての備忘録2020年製作のアメリカ映画。106分。監督・脚本・編集は、アダム・レーマイヤー(Adam Rehmeier)。撮影は、ジャン=フィリップ・ベルニエ(Jean-Philippe Bernier)。原題は、"Dinner in America"。 虚ろな表…

展覧会 菅野由美子個展

展覧会『菅野由美子展』を鑑賞しての備忘録ギャルリー東京ユマニテにて、2021年10月4日~30日。※当初会期10月23日までを延長。 マグ、猪口、ティーポット、水差し、豆皿など食器を描いた絵画14点で構成される、菅野由美子の個展。 入口近くの壁面には、欄間…

映画『ひらいて』

映画『ひらいて』を鑑賞しての備忘録2021年製作の日本映画。121分。監督・脚本・編集は、首藤凜。原作は、綿矢りさの小説『ひらいて』。撮影は、岩永洋。 地方都市にある高校の、早朝、まだ誰もいない教室。「3月生まれは変わり者ばかりだと言っていましたね…

展覧会 加賀谷真秀個展『part of yours』

展覧会『加賀谷真秀個展「part of yours」』を鑑賞しての備忘録BLANKにて、2021年10月19日~24日。 主に赤、黄、白の系統の絵具を荒々しく塗った画面に、スラブセリフ調の書体で"skin"と記した絵画シリーズ30点で構成される、加賀谷真秀の個展。 正方形また…

展覧会 ヒルミ・ジョハンディ個展『Landscapes and Paradise: Poolscapes』

展覧会『ヒルミ・ジョハンディ「Landscapes and Paradise: Poolscapes」』を鑑賞しての備忘録オオタファインアーツにて、2021年10月2日~11月20日。 7点の絵画と、2点の舞台の書割のような作品から成る、ヒルミ・ジョハンディの個展。 《My Raffles Experien…

展覧会 大久保如彌個展『From Here to Somewhere, From Somewhere to Here』

展覧会『大久保如彌「From Here to Somewhere, From Somewhere to Here」』を鑑賞しての備忘録GALLERY MoMo Projectsにて、2021年9月25日~10月23日。 絵画9点と、中に10点の絵画を敷き詰めたテントから構成される、大久保如彌の個展。 《From Here to Somew…

展覧会 西村藍個展『私を許さない光』

展覧会『西村藍個展「私を許さない光」』を鑑賞しての備忘録ギャルリー東京ユマニテ〔humanité bis〕にて、2021年10月18日~23日。 西村藍の絵画11点(大画面作品3点と小画面作品8点)を展観。 《二つの晩餐》(1750mm×2730mm)は、右側奥にある淡い灰青色のカ…