可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

本 フォースター『ハワーズ・エンド』

エドワード・モーガン・フォースター『ハワーズ・エンド』〔光文社古典新訳文庫K-Aフ15-2〕光文社(2025)を読了しての備忘録Edward Morgan Forster, 1910, "Howards End"浦野郁訳 三十路を控えるマーガレット・シュレーゲルは、21歳の妹ヘレン、16歳の弟ティ…

映画『RED ROOMS レッドルームズ』

映画『RED ROOMS レッドルームズ』を鑑賞しての備忘録2023年、カナダ製作。118分。監督・脚本は、パスカル・プラント[Pascal Plante]。撮影は、バンサン・バイロン[Vincent Biron]。美術は、ローラ・ネム[Laura Nhem]。衣装は、ルネ・ソーテル[Renée Sawtell…

展覧会 小林瑚七個展『Peaceful Rest』

展覧会『小林瑚七個展「Peaceful Rest」』を鑑賞しての備忘録KOMAGOME1-14casにて、2025年9月14日~28日。 人物と鳥とを主要なモティーフとした絵画で構成される、小林瑚七の個展。 表題作《Peaceful Rest》は、茶色、赤茶色、焦茶色を縦に塗り分けた背景に…

展覧会 山本桂輔個展『思い出せない詩を育てる』

展覧会『山本桂輔「思い出せない詩を育てる」』を鑑賞しての備忘録小山登美夫ギャラリー六本木にて、2025年9月13日~10月11日。 地中と宇宙とを繋ぐ柱のような木彫作品を中心とする、山本桂輔の個展。 面取りしてピンク、橙色、山吹色などを塗り黒い点を1つ…

展覧会 春日佳歩個展『血と肉』

展覧会『春日佳歩「血と肉」』を鑑賞しての備忘録REIJINSHA GALLERYにて、2025年9月12日~26日。 動物の肉や果物の果肉と人間の肉体をモティーフにした絵画を中心に構成される、春日佳歩の個展。 表題作《血と肉》(455mm×652mm)は、赤や白の女性用下着が洗濯…

展覧会『アートアワードトーキョー丸の内 2025 サテライト展』

展覧会『アートアワードトーキョー丸の内 2025 サテライト展』を鑑賞しての備忘録三菱一号館美術館 Espace 1894にて、2025年9月8日~23日。 若手美術家の発掘・育成を目的に、美術大学・大学院の卒業・修了制作展から選りすぐった作品を展示する企画「アート…

展覧会 橋本悠希個展『Mediums』

展覧会『橋本悠希「Mediums」』を鑑賞しての備忘録eitoeikoにて、2025年9月6日~27日。 ポルトガルの青いタイル「アズレージョ[azulejo]」による作品、大理石に銅版画の技法で線刻した作品、雁皮紙に砂を画材にして描いた作品、羊皮紙に羊毛を縫い付けた作品…

展覧会『アートアワードトーキョー丸の内 2025』

展覧会『アートアワードトーキョー丸の内 2025』を鑑賞しての備忘録行幸地下ギャラリーにて、2025年9月8日~23日。 若手美術家の発掘・育成を目的に、美術大学・大学院の卒業・修了制作展から選りすぐった作品を展示する企画。19回目を迎える今回は、18校の1…

展覧会『大沢昌助展』

展覧会『大沢昌助展』を鑑賞しての備忘録うしお画廊にて、2025/09/16~27日。 大沢昌助(1903-1997)の水彩画、版画(銅版画、リトグラフ、シルクスクリーン)を展観。 銅版画《いこい》(170mm150mm)は、木立を背景とした女性の胸像。彼女を左側から捉えている…

展覧会 YUNSUNG LEE個展『トルソのコマ』

展覧会『YUNSUNG LEE「トルソのコマ」』を鑑賞しての備忘録DDD ART 苑にて、2025年9月6日~24日。 両腕を欠いたヴィーナス像をアニメーションのヒロインとして表現する「トルソ」シリーズを漫画のコマをイメージした不定形の画面に描いた「Between the Frame…

展覧会 AAWAA個展『丹』

展覧会『AAWAA「丹」』を鑑賞しての備忘録タカ・イシイギャラリー 京橋にて、2025年8月30日~9月27日。 銀で継いだ丹土による土器、丹土で化粧した杉材の板、絹紙製の盆、藤製の布を並べた供献の儀式のインスタレーションと、土器を落として割る様子を捉えた…

映画『LOVE』

映画『LOVE』を鑑賞しての備忘録2024年、ノルウェー製作。120分。監督・脚本は、ダーグ・ヨハン・ハウゲルード[Dag Johan Haugerud]。撮影は、セシリエ・セメク[Cecilie Semec]。音声は、マティス・モクスヴォルド・ラウリッツセン[Mattis Møksvold Lauritzs…

展覧会 髙田安規子・政子個展『Perspectives この世界の捉え方』

展覧会『髙田安規子・政子「Perspectives この世界の捉え方」』を鑑賞しての備忘録資生堂ギャラリーにて、2025年8月26日~12月7日。 易経の一節「至哉坤元 万物資生」を発想の起点として、誕生以来多様化・複雑化を繰り返す生命、生命を生み出した地球、さら…

映画『Dear Stranger ディア・ストレンジャー』

映画『Dear Stranger ディア・ストレンジャー』を鑑賞しての備忘録2025年、日本・台湾・アメリカ合作。138分。監督・脚本は、真利子哲也。撮影は、佐々木靖之。照明は、チャド・ドハティ[Chad Dougherty]。録音は、金地宏晃。美術は、ソニア・フォルターツ[S…

展覧会 重野克明個展『バラバラの生活』

展覧会『重野克明「バラバラの生活」』を鑑賞しての備忘録日本橋髙島屋美術画廊Xにて、2025年9月3日~22日。 二重のバラ色の生活を意味する「バラバラの生活」を標題に掲げ、実感の籠る卑近なモティーフを遇った銅版画、墨絵・墨彩画、油彩画、陶器などで構…

展覧会 村上早個展(2025)

展覧会『村上早展』を鑑賞しての備忘録コバヤシ画廊にて、2025年9月8日~20日。 舟、ベビーベッド、乳母車やぬいぐるみなどをモティーフとした銅版画で構成される、村上早の個展。 《葦のふね》(1180mm×1500mm)は、熊のような獣の船首を持つ葦舟に揺られる少…

展覧会 内田涼個展『裏庭に二羽、庭に二羽』

展覧会『内田涼個展「裏庭に二羽、庭に二羽」』を鑑賞しての備忘録アート/空家 二人にて、2025年8月29日~9月15日。 デカルコマニーや装飾模様のようなモティーフを繰り返し登場させる抽象絵画とその習作と言える「pōnō」シリーズとを中心に、グリッドを塗り…

展覧会 髙橋桃個展『意識を象る』

展覧会『髙橋桃「意識を象る」』を鑑賞しての備忘録ギャラリー58にて、2025年9月8日~13日。 灰色がかった黄土色を基調とする模糊としたイメージの油彩画「意識を象る」シリーズ8点で構成される、髙橋桃の個展。 《意識を象る 1》(455mm×530mm)は、僅かに茶…

映画『ふつうの子ども』

映画『ふつうの子ども』を鑑賞しての備忘録2025年、日本製作。96分。監督は、呉美保。脚本は、高田亮。企画は、菅野和佳奈。撮影は、田中創。照明は、溝口知。録音は、小清水健治。美術は、井上心平。装飾は、櫻井啓介。衣装は、藤山晃子。ヘアメイクは、知…

展覧会『東京藝術大学日本画第一研究室研究発表展』(2025)

展覧会『東京藝術大学日本画第一研究室研究発表展』を鑑賞しての備忘録東京藝術大学大学美術館〔陳列館・正木記念館〕にて、2025年9月2日~11日。 毎年恒例の東京藝術大学日本画第一研究室の教員と大学院生の研究成果発表展。23回目となる本年は、「内なる風…

展覧会 工藤麻紀子個展『わたしとみる』

展覧会『工藤麻紀子「わたしとみる」』を鑑賞しての備忘録小山登美夫ギャラリー京橋にて、2025年8月27日~9月27日。 眼に映るものの中で心惹かれた場面を、そのとき湧き起こった心情を仮託した人物などとともに描き出すことで、「目にしたものをそのまま」の…

展覧会 吉田花子個展(2025)

展覧会『吉田花子展』を鑑賞しての備忘録Gallery Qにて、2025年9月1日~13日。 異なる時空との境界に立つ扉をモティーフにした厚みのあるメディウムによる壁面のような絵画「Doors」シリーズ11点で構成される、吉田花子の絵画展。 《Doors 2》(455mm×530mm)…

映画『侵蝕』

映画『侵蝕』を鑑賞しての備忘録2025年、韓国製作。112分。監督・脚本は、キム・ヨジョン[김여정]とイ・ジョンチャン[이정찬]。撮影は、キム・ドンヒョク[김동혁]。照明は、ユン・インハン[윤인한]。同時録音は、チェ・ドングン[최동근]。音響は、イ・ギジュ…

展覧会 レア・エンベリ個展『Venus is the hottest planet』

展覧会『レア・エンベリ「Venus is the hottest planet」』を鑑賞しての備忘録下北沢アーツにて、2025年8月22日~9月7日。 女性美の象徴として表現されてきた女神ヴィーナス(ウェヌス)[Venus]を中心に、土偶を加味しつつ制作された絵画と磁器とで構成され…

展覧会『Future Echoes | フューチャーエコー』

展覧会『Future Echoes | フューチャーエコー』を鑑賞しての備忘録nca | nichido contemporary artにて、2025年7月26日~9月13日。 ブスイ・アジョウ[บู้ซือ อาจอ/Busui Ajaw]、井上亜美、クリスタル・ルパ[Crystal Lupa/呂紹瑜]、ワンゲシ・ムトゥ[Wangechi…

映画『バード ここから羽ばたく』

映画『バード ここから羽ばたく』を鑑賞しての備忘録2023年、イギリス製作。119分。監督・脚本は、アンドレア・アーノルド[Andrea Arnold]。撮影は、ロビー・ライアン[Robbie Ryan]。美術は、マキシーン・カーリエ[Maxine Carlier]。衣装は、アレックス・ボ…

展覧会 髙柳恵里個展『場所と大きさ』

展覧会『髙柳恵里「場所と大きさ」』を鑑賞しての備忘録藍画廊にて、2025年9月1日~13日。 段ボール箱の上に置いた化粧箱や角皿に載せたチーズを撮影した写真、柱とロッカーを描いたドローイング、壁に貼った板やガムテープ、簡易ベッドなどで構成される、髙…

展覧会 深田桃子個展『透明≠不存在』

展覧会『深田桃子「透明≠不存在」』を鑑賞しての備忘録GALLERY b.TOKYOにて、2025年9月1日~6日。 可及的に絞り込んだ太い線で仕切った面それぞれに単色を平坦に塗り込めた、デフォルメされた肖像画で構成される、深田桃子の個展。展覧会のタイトルとして掲…

映画『海辺へ行く道』

映画『海辺へ行く道』を鑑賞しての備忘録2025年、日本製作。140分。監督・脚本は、横浜聡子。原作は、三好銀の漫画『海辺へ行く道』シリーズ。企画は、和田大輔。撮影は、月永雄太。照明は、後閑健太。録音は、岩丸恒。音響効果は、渋谷圭介。美術は、塚本周…

展覧会 中村萌個展『connect connect』

展覧会『中村萌「connect connect」』を鑑賞しての備忘録ポーラ ミュージアム アネックスにて、2025年8月19日9月28日。 赤子のような顔とずんぐりした体型の森や山の精霊のようなキャラクターを象った楠材の彫刻7点とそのエスキースのドローイング6点で構成…