可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

映画『キャプテン・マーベル』

映画『キャプテン・マーベル』を鑑賞しての備忘録
2019年のアメリカ映画。
監督はアンナ・ボーデン(Anna Boden)とライアン・フレック(Ryan Fleck)。
脚本は、アンナ・ボーデン(Anna Boden)、ライアン・フレック(Ryan Fleck)、ジェニーバ・ロバートソン=ドワレット(Geneva Robertson-Dworet)。

1995年、人工知能「至高の知性」の支配する惑星クリーの首都ハラ。スターフォースの新人女性戦闘員ヴァース(Brie Larson)は、司令官ヨン・ログ(Jude Law)の指導の下、訓練を重ねていた。諜報活動に従事している工作員の救助命令を受けたヨン・ログは、ヴァースをこの実戦に参加させることにする。ところが、ヴァースは潜入工作員になりすましたスクラル人に捕まり、宇宙船に連行され、司令官タロス(Ben Mendelsohn)によって記憶を調査されることになる。 意識を取り戻したヴァースは何とか脱出に成功するが、奪い取った宇宙艇は途中で損壊し、地球の、ロサンゼルスにあるレンタルビデオ店に墜落する。通報を受けた国際平和維持組織シールドのニック・フューリー(Samuel L. Jackson)とフィル・コールソン(Clark Gregg)が現場に駆けつけヴァースを尋問していると、スクラル人の攻撃を受ける。ヴァースはすぐさま反撃し、スクラル人を追走、フューリーとコールソンも車で後を追う。ヴァースはスクラル人を捕り逃がすが、フューリーはコールソンになりすましていたスクラル人に気が付き、射殺する。ヴァースの証言が正しいことを悟ったフューリーは、ヴァースを見つけ出し、ともに空軍基地へと向かう。ヴァースの夢に繰り返し現われる女性がスクラル人の記憶調査によってウェンディ・ローソン博士(Annette Bening)であり、戦闘機に関わりがあることが分かっていたためだ。地下の資料室でローソン博士のファイルを発見したヴァ―スとフューリーは、1989年、博士の開発したエンジンのテスト飛行の際、墜落事故が発生していた事実をつかむ。二人は、フューリーの上司になりすましてヴァ―スらを追跡するタロスを振り切り、存命の操縦士マリア・ランボー(Lashana Lynch)に会うためジェット機ルイジアナに飛ぶのだった。

社会の仕組みによってあらゆる場面で行動を制限されてきた女性が、打ちひしがれてはその度に立ちあがり、ついにその束縛から脱して、能力を思う存分発揮するという明快なテーマが、ヴァースという女性に仮託されて描かれている。ヴァースが発揮する能力がとにかく凄い。