可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

展覧会『ピエール セルネ & 春画』(2)

展覧会『ピエール セルネ & 春画』を鑑賞しての備忘録
シャネル・ネクサス・ホールにて、2019年3月29日~4月7日(後期)。

写真家ピエール・セルネの《Synonyms》シリーズと、春画とを合わせて展示する企画。

鈴木春信《稲光》について。
雷雨を避けて蚊帳に逃げ込む男女の姿を描く。一人の男は既に蚊帳の中に入って着物に包まり、女性が後からその蚊帳に入り込む。そこへもう一人の男が、蚊帳に入りきっていない女性の背後から交接する場面が描かれる。
エクレア(éclair au chocolat)の名称の由来の1つに、稲妻(éclair)のように素早く食べるという説があるが、まさにエクレア=稲光のように女性を味わう情景である。稲光を部屋の右上からちょろりと射し込ませているのは、素早く挿入される陽物を表すのであろう。蚊帳と女性の着物も捲られる動作の類比になっている。