展覧会『第21回亀倉雄策賞受賞記念 色部義昭展「目印と矢印」』を鑑賞しての備忘録
クリエイションギャラリーG8にて、2019年4月4日~5月21日。
大阪メトロのCI計画が亀倉雄策賞を受賞した色部義昭の仕事を紹介する企画。
大阪メトロのモーションロゴは、コーポレートカラーの群青を背景に、螺旋状に動く白いリボンが"M"の形をつくって止まり、さらにそれが90度回転すると"O"の形が見えるというもの。動くリボンはチューブ(=地下鉄)と車両の進行・停車をイメージさせ、同時にその運動が常に大阪(頭文字"O")を形作っているというもの。駅や車両の案内表示にフルカラーのディスプレイ―が導入されつつある中、シンボルやサインのアニメーション化もますます普及することは間違いない。競合する企業・機関が多いであろう"M"や"O"などの文字を用いて、「動き」で企業活動を表現し、他との差別化を果たした印象深い作品。
市原湖畔美術館の案内表示はドットの荒いデジタル文字のような細かな正方形を用いている。レトロな印象を狙ったのかと思いきや、湖の漣をイメージしているという。