映画『アス』を鑑賞しての備忘録
2019年のアメリカ映画。
監督・脚本は、ジョーダン・ピール(Jordan Peele)。
原題は、"Us"。
1986年。アデレード・トーマス(Madison Curry)は父ラッセル(Yahya Abdul-Mateen II)と母レイン(Anna Diop)とともにサンタクルスの海岸を休暇で訪れていた。夜の遊園地で、アデレードは、父にゲームの景品で「スリラー」のTシャツをとってもらった。早速Tシャツを着たアデレードは林檎アメを手に両親と遊園地を廻る。コースターに乗るにはまだ身長が足りないアデレードが両親と楽しめるアトラクションはあまりない。母がトイレに向かい、父がモグラ叩きのゲームについ夢中になっている隙に、アデレードは一人砂浜へ向かう。そこには、"FIND YOURSELF"と書かれた迷路のアトラクションがあった。森をイメージした施設内には随所に鏡が置かれているが、アデレードは自分の鏡像でない、自分と瓜二つの少女に出遭う。迷子になったアデレードを両親が発見したときには、彼女は言葉を失ってしまっていた。両親はカウンセラーにアデレードをいかにして恢復させるかを相談する。
現在のアデレード(Lupita Nyong'o)は言葉を取り戻し、おしゃべりでやや頼りないが明るく優しい夫のゲイブ・ウィルソン(Winston Duke)、運動神経は良いもののスマホに夢中になっている娘のゾラ(Shahadi Wright Joseph)、生意気盛りの息子ジェイソン(Evan Alex)とともに幸せに暮らしている。休暇でサンタクルーズにある湖畔の別荘を訪れると、ゲイブは手に入れた中古の性能の怪しいクルーザーを家族に見せて一人悦に入る。そして、友人のジョシュ・タイラー(Tim Heidecker)と約束しているからとビーチに行こうとアデレードを誘う。サンタクルスのビーチにトラウマを抱えるアデレードは出かけたくなかったが、熱心な夫の説得に折れ、昼間だけならと承知する。翌日ビーチに向かい、ジョシュやその妻キティ(Elisabeth Moss)、娘のベッカ(Cali Sheldon)とリンジー(Noelle Sheldon)に合流する。もくもくとトンネルを掘っていたジェイソンが一人でトイレに向かうと、ジェイソンの姿を見失ったアデレードは大いに動揺して必死にジェイソンの名を叫ぶ。幸いジェイソンはすぐに見つかり一安心。ウィルソン一家が湖畔の別荘に戻ると、その晩、敷地内に家族連れと思われる4人の人影を発見する。問いかけに応じず、彼らが何を目的にそこに発っているかは分からない。アデレードが恐怖に動顚するのでゲイブはやむを得ず様子を見に行くことにする。
冒頭でアメリカの地下にある無数の通路について指摘し、また1986年のテレビCMがブラウン管テレビを通じて流される。また、遊園地には「エレミヤ書11章11節」と書いたボードを手にする男が立っている。