可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

展覧会『ミヒャエル•ゾーヴァ新作絵画展』

展覧会『ミヒャエル•ゾーヴァ新作絵画展』を鑑賞しての備忘録
メグミオギタギャラリーにて、2018年11月6日~24日。

ドイツの美術家ミヒャエル・ゾーヴァ(1945年~)の絵画展。
映画『アメリ』(ジャン・ピエール・ジュネ監督、2001年)に絵が用いられたことが世界的に知名度を挙げたきっかけという。
妻ステファニー・グリッツ-ゾーヴァの人形とあわせ十数点の作品が紹介されていた。

ギャラリーの一番奥に、巨大なヒトデが描かれた作品があり、とにかくその作品の印象が強く残った。
巨大な倉庫のような建物の屋内の壁に巨大なヒトデが掛けられていて、それを左下の位置から見上げる2人の男性がいる。ヒトデの真下には車止めのようなものがあり、線路が画面手前に向かって伸びるとともに、左右2箇所ずつある扉へ分岐している。扉は全て閉ざされているが、左右の壁の高い位置には窓があり、強い日差しが差し込んでいる。ヒトデはその光によって輝き、光の当たらない部分との印象がかなり異なっている。
ヒトデはドイツ語ではSeesternなので「海の星」ということになる。日が落ちる前に、巨大ヒトデが壁から降ろされて、列車でしかるべき場所へと運搬されるというようなストーリーを想像した。

都心でもようやく紅葉のシーズンを迎えた。深省の器の、竜田川をイメージして描かれた、明らかに巨大なもみじ饅頭のようなカエデと、ゾーヴァのヒトデとを比べてみたくなった。