可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『街の上で』

映画『街の上で』を鑑賞しての備忘録2019年製作の日本映画。130分。監督・編集は、今泉力哉。脚本は、今泉力哉と大橋裕之。撮影は、岩永洋。 喫茶店のテーブルに一人座って本を読むシーンが4人分、連続で流れる。荒川青(若葉竜也)の部屋。テーブルの上には…

映画『BLUE ブルー』

映画『BLUE ブルー』を鑑賞しての備忘録2021年製作の日本映画。107分。監督・脚本・殺障指導は、𠮷田恵輔。撮影は、志田貴之。編集は、清野英樹。 プロボクサーの瓜田(松山ケンイチ)が控室で会長(よこやまよしひろ)にバンテージを巻いてもらっている。そ…

展覧会 ムラタ有子個展『白樺の庭』

展覧会『ムラタ有子「白樺の庭」』を鑑賞しての備忘録THE GINZA SPACEにて、2021年4月5日~28日。 ムラタ有子の絵画展。壁面に飾られた23点の絵画と、会場中央に立てられた12本の《白樺》とで構成される。 「白樺の庭」と題されている通り、会場の中央には、…

展覧会 木下拓也個展

展覧会『木下拓也展』を鑑賞しての備忘録十一月画廊にて、2021年4月19日~5月1日。 木下拓也の絵画11点を紹介。 《ケシキ》では、木枠に貼った和紙の中央に波を表す淡墨の線が横切っている。その線より下には同様の線が密から疎へと間隔を空けつつ広がってい…

展覧会 赤坂有芽個展『△と布置 constellation』

展覧会『赤坂有芽個展「△と布置 constellation」』を鑑賞しての備忘録art speace kimura ASK?にて、2021年4月14日~30日。 秋田県内のある山に纏わる信仰などに触発されて制作されたアニメーションを核としたインスタレーションと、アニメーションのエスキー…

映画『SNS 少女たちの10日間』

映画『SNS 少女たちの10日間』を鑑賞しての備忘録2020年製作のチェコ映画。104分。監督は、ヴィート・クルサーク(Vít Klusák)とバルボラ・ハルポヴァー(Barbora Chalupová)。原案は、ヴィート・クルサーク(Vít Klusák)。撮影は、アダム・クルリシュ(Adam Kru…

展覧会 髙木大地個展『Light, colour, outlines』

展覧会『髙木大地「Light, colour, outlines」』を鑑賞しての備忘録2021年3月27日~4月25日。 髙木大地の絵画展。 森をモティーフとする《Moonlight》には、森の中を真っ直ぐに延びる道が自らの姿を夜空に表すかのように、両側を鬱蒼とした森に縁取られた青…

展覧会『TOKAS–Emerging 2021 第1期』

展覧会『TOKAS–Emerging 2021 第1期』を鑑賞しての備忘録トーキョーアーツアンドスペース本郷にて、2021年4月3日~5月5日。 水上愛美「Dear Sentiment」(1階)、宮川知宙「遠くを見ること/そこへ行くこと」(2階)、都賀めぐみ「大きな蛇の樹の下で」(3階…

展覧会 田中武個展『包まれている』

展覧会『田中武展「包まれている」』を鑑賞しての備忘録日本橋高島屋本館6階美術画廊Xにて、2021年4月14日~5月3日。 500号の作品《ベッドは我々の全生涯を包む。というのは、我々はベッドで生まれ、生活し、そこで死ぬのだから》を中心に、「十六恥漢図」シ…

映画『ザ・スイッチ』

映画『ザ・スイッチ』を鑑賞しての備忘録2020年製作のアメリカ映画。102分。監督は、クリストファー・ランドン(Christopher Landon)。脚本は、マイケル・ケネディ(Michael Kennedy)とクリストファー・ランドン(Christopher Landon(。撮影は、ローリー・ロー…

映画『AVA エヴァ』

映画『AVA エヴァ』を鑑賞しての備忘録2020年製作のアメリカ映画。97分。監督は、テイト・テイラー(Tate Taylor)。脚本は、マシュー・ニュートン(Matthew Newton)。撮影は、スティーブン・ゴールドブラット(Stephen Goldblatt)。編集は、ザック・ステーンバ…

展覧会 柘植萌華個展『ドロップ』

展覧会『柘植萌華「ドロップ」』を鑑賞しての備忘録Bambinart Galleryにて、2021年4月3日~18日。 柘植萌華の絵画13点を紹介する企画。 《知らん顔》は河岸の草地に立つ蝋燭を描く。草地の先には川が流れ、対岸にはコンクリートの堤防や階段、東屋などが見え…

展覧会 鈴木志歩個展『わすれもの』

展覧会『鈴木志歩展「わすれもの」』を鑑賞しての備忘録GALLERY b.TOKYOにて、2021年4月12日~17日。 鈴木志歩の絵画14点を展示。 《あちらとこちらでご挨拶》は、やや横長の画面。上部3分の1は水彩絵具が滲んだような紫色、下部3分の2はやや白味がかったエ…

映画『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』

映画『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』を鑑賞しての備忘録2020年製作の日本映画。105分。監督・脚本・編集は、池田暁。撮影は、池田直矢。 楽隊が演奏しながら鄙びた町を練り歩く。露木(前原滉)が布団から体を起こす。すり減った石鹸を使って顔を洗い、夏の…

映画『水を抱く女』

映画『水を抱く女』を鑑賞しての備忘録2020年製作のドイツ・フランス合作映画。90分。監督・脚本は、クリスティアン・ペッツォルト(Christian Petzold)。撮影は、ハンス・フロム(Hans Fromm)。編集は、ベッティナ・ベーラー(Bettina Böhler)。原題は、"Undin…

映画『アンモナイトの目覚め』

映画『アンモナイトの目覚め』を鑑賞しての備忘録2020年製作のイギリス映画。117分。監督・脚本は、フランシス・リー(Francis Lee)。撮影は、ステファーヌ・フォンテーヌ(Stéphane Fontaine)。編集は、クリス・ワイアット(Chris Wyatt)。原題は、"Ammonite"…

映画『レッド・スネイク』

映画『レッド・スネイク』を鑑賞しての備忘録2019年製作のフランス・イタリア・ベルギー・モロッコ合作映画。112分。監督・脚本は、キャロリヌ・フレスト(Caroline Fourest)。撮影は、ステファヌ・ヴァレ(Stéphane Vallée)。編集は、オドレイ・シモノー(Audr…

展覧会 吉田和夏個展『beyond the night』

展覧会『吉田和夏個展「beyond the night」』を鑑賞しての備忘録GALLERY MoMo Projectsにて、2021年3月27日~4月24日。 恐竜をモティーフとした作品を中心に27点の絵画で構成される、吉田和夏の個展。 《クラクラ》は、やや縦長の画面の左下から右上方向に向…

映画『パーム・スプリングス』

映画『パーム・スプリングス』を鑑賞しての備忘録2020年製作のアメリカ・香港合作映画。90分。監督は、マックス・バーバコウ(Max Barbakow)。原案は、マックス・バーバコウ(Max Barbakow)とアンディ・シアラ(Andy Siara)。脚本は、アンディ・シアラ(Andy Sia…

展覧会 竹内公太個展『Parallel, Body, Possession』

展覧会『竹内公太「Parallel, Body, Possession」』を鑑賞しての備忘録SNOW Contemporaryにて、2021年3月19日~4月17日。 竹内公太の過去10年の活動を、ドローイングや写真など24件の資料で振り返る企画。 《四ツ倉の洞穴》は、洞穴の中に存在した穴(!)か…

展覧会『第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)』

展覧会『第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)』を鑑賞しての備忘録川崎市岡本太郎美術館にて、2021年2月20日~4月11日。 「自由な視点と発想で、現代社会に鋭いメッセージを突きつける作家を顕彰する」岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)。第24回の応募作品616点…

映画『ビバリウム』

映画『ビバリウム』を鑑賞しての備忘録2019年製作のベルギー・デンマーク・アイルランド合作映画。98分。監督は、ロルカン・フィネガン(Lorcan Finnegan)。原案は、ギャレット・シャンリー(Garret Shanley)とロルカン・フィネガン(Lorcan Finnegan)。脚本は…

映画『サンドラの小さな家』

映画『サンドラの小さな家』を鑑賞しての備忘録2020年製作のアイルランド・イギリス合作映画。97分。監督は、フィリダ・ロイド(Phyllida Lloyd)。原案は、クレア・ダン(Clare Dunne)。脚本は、クレア・ダン(Clare Dunne)とマルコム・キャンベル(Malcolm Camp…

映画『Eggs 選ばれたい私たち』

映画『Eggs 選ばれたい私たち』を鑑賞しての備忘録2018年製作の日本映画。70分。監督・脚本は、川崎僚。撮影は、田辺清人。 ボウルに入った卵を菜箸で、かき混ぜる。菜箸がボウルに当たる音が規則的に聞こえる。 海外不妊治療の斡旋会社に、卵子提供の登録に…

展覧会 小野愛個展『today(ed)』

展覧会『小野愛「today(ed)」』を鑑賞しての備忘録BUoYにて、2021年3月21日~4月4日。 小野愛の、ソフトスカルプチャーと映像を中心としたインスタレーション「today(ed)」を展示。 まず現れるのは、中空に吊された、白い布でできた手がいくつも組み合わされ…

展覧会 小清水漸個展『垂線』

展覧会『小清水漸個展「垂線」』を鑑賞しての備忘録東京画廊+BTAPにて、2021年3月16日~4月17日。 インスタレーション《階の庭》を中心とする小清水漸の個展。 会場の中央に展示されている《階の庭》は、11個の石を1つずつ天井からワイヤーで吊した作品。全…