可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

展覧会 野又穫個展『Continuum 想像の語彙』

展覧会『野又穫「Continuum 想像の語彙」』を鑑賞しての備忘録東京オペラシティ アートギャラリーにて、2023年7月6日~9月24日。 アンビルドあるいは平行世界を思わせる、あり得たかもしれない建造物のある風景を描く、野又穫の個展。1986年の初期作から2023…

映画『658km、陽子の旅』

映画『658km、陽子の旅』を鑑賞しての備忘録2022年製作の日本映画。113分。監督は、熊切和嘉。原案は、室井孝介。脚本は、室井孝介と浪子想。撮影は、小林拓。照明は、赤塚洋介。録音は、吉田憲義。美術・装飾・持道具は、柳芽似。衣装は、宮本茉莉。ヘアメ…

展覧会『私たちは何者? ボーダレス・ドールズ』

展覧会『私たちは何者? ボーダレス・ドールズ』を鑑賞しての備忘録渋谷区立松濤美術館にて、2023年7月1日~8月27日。 人形には人々が様々な願いや呪いを込め、今もって魂があると思われている。「ひとがた」や雛人形に始まって、フィギュア、ラブドールに至…

映画『イビルアイ』

映画『イビルアイ』を鑑賞しての備忘録2022年製作のメキシコ映画。100分。監督は、アイザック・エスバン(Isaac Ezban)。脚本は、アイザック・エスバン(Isaac Ezban)、ジュニア・ロザリオ(Junior Rosario)、エドガー・サン・フアン(Edgar San Juan)。撮影は、…

展覧会『まなざしのむこう 東京藝術大学日本画第二研究室六人展』

展覧会『第21回 大学日本画展 東京藝術大学日本画第二研究室六人展 まなざしのむこう』を鑑賞しての備忘録 東京藝術大学大学院美術研究科・日本画第二研究室出身の澤﨑華子、古山結、角谷紀章、小田川史弥、張騫、宇野七穂の6名の作家を紹介する企画。 小田…

映画『リバー、流れないでよ』

映画『リバー、流れないでよ』を鑑賞しての備忘録2023年製作の日本映画。監督・編集は、山口淳太。原案・脚本は、上田誠。撮影は、川越一成。照明は、徳永恭弘と藤川達也。録音は、平川鼓湖と倉貫雅矢。美術は、相馬直樹。装飾は、角田綾。衣装は、清川敦子…

展覧会『推し活!展―エンパクコレクションからみる推し文化』

展覧会『推し活!展―エンパクコレクションからみる推し文化』を鑑賞しての備忘録早稲田大学演劇博物館にて、2023年4月24日~8月6日。 演劇博物館所蔵資料から、演劇や映画の観客ないしファンに纏わる品々を展観する。役者絵やブロマイドなどを展示する「集め…

展覧会『木島櫻谷―山水夢中』

展覧会『木島櫻谷―山水夢中』(後期)を鑑賞しての備忘録泉屋博古館東京にて、2023年6月3日~6月25日(前期)、6月27日~7月23日(後期)。 木島櫻谷(1877-1938)の山水画を展観する企画。第1章「写生帖よ!―海山川を描き尽す」、第2章「光と風の水墨―写生か…

映画『アイスクリームフィーバー』

映画『アイスクリームフィーバー』を鑑賞しての備忘録2023年製作の日本映画。103分。監督は、千原徹也。原案は、川上未映子の短編小説「アイスクリーム熱」。脚本は、清水匡。撮影は、今城純。スタイリストは、飯嶋久美子。ヘアメイクは、奈良裕也。照明は、…

展覧会 冨井大裕・堀内正和二人展『拗らせるかたち』

展覧会『冨井大裕・堀内正和二人展「拗らせるかたち」』を鑑賞しての備忘録ユミコチバアソシエイツにて、2023年6月17日~8月5日。 冨井大裕が堀内正和(1911~2001)の彫刻に自らの作品を取り合わせる企画。 冨井大裕の「NR」シリーズは、罫線や方眼の入った紙…

展覧会 石場文子個展『視点の位置 』

展覧会『石場文子個展「視点の位置 」』を鑑賞しての備忘録Miaki Galleryにて、2023年6月24日~7月22日。 空間を平面に、あるいは平面を空間に転換してみせる写真やオブジェ約20点を通じて、平面と立体との視覚認識の曖昧さを表現する、石場文子の個展。 《2…

映画『山女』

映画『山女』を鑑賞しての備忘録2022年製作の日本・アメリカ合作映画。100分。監督は、福永壮志。脚本は、福永壮志と長田育恵。撮影は、ダニエル・サティノフ。照明は、宮西孝明。美術は、寒河江陽子。録音は、西山徹。整音は、チェ・ソンロク。装飾は、柴田…

映画『ヴァチカンのエクソシスト』

映画『ヴァチカンのエクソシスト』を鑑賞しての備忘録2023年製作のアメリカ・イギリス・スペイン合作映画。103分。監督は、ジュリアス・エイバリー(Julius Avery)。原作は、ガブリエーレ・アモルト(Gabriele Amorth)の回顧録『エクソシストは語る(Un esorcis…

展覧会 木村太陽個展『Your Neck in the Woods』

展覧会『木村太陽「Your Neck in the Woods」』を鑑賞しての備忘録ギャルリー東京ユマニテにて、2023年7月3日~22日。 気が付くとジェットコースターに乗せられて次々に不安に見舞われる。そのような夢を追体験するかのごとき作品により構成される、木村太陽…

展覧会 佐々木類・船越菫二人展『Mémoire et Lumière』

展覧会 『佐々木類・船越菫展「Mémoire et Lumière」』を鑑賞しての備忘録日本橋高島屋 本館6階 美術画廊Xにて、2023年6月28日~7月17日。 身近な植物を封入して焼成したガラス作品の佐々木類と、人の記憶と光の関係をテーマとする絵画作品の船越菫とを紹介…

映画『マッド・ハイジ』

映画『マッド・ハイジ』を鑑賞しての備忘録2022年製作のスイス映画。92分。監督は、ヨハネス・ハートマン(Johannes Hartmann)。共同監督は、サンドロ・クロプシュタイン(Sandro Klopfstein)。脚本は、サンドロ・クロプシュタイン(Sandro Klopfstein)、ヨハネ…

展覧会 亀元円個展『べつの がわから みる』

展覧会『亀元円展「べつの がわから みる」』を鑑賞しての備忘録galerieHにて、2023年7月9日~22日。 木彫作品8点で構成される、亀元円の個展。 端を繋いだ2本の棒を松葉状("V"を転倒させた形)に蝋で結び付けたものを3つ、2つ、1つと3段に重ねたものが正面…

映画『CLOSE クロース』

映画『CLOSE クロース』を鑑賞しての備忘録2022年製作のベルギー・フランス・オランダ合作映画。104分。監督は、ルーカス・ドン(Lukas Dhont)。脚本は、ルーカス・ドン(Lukas Dhont)とアンジェロ・タイセンス(Angelo Tijssens)。撮影は、フランク・バン・デ…

展覧会 菅実花個展『シスターフッド』

展覧会『菅実花「シスターフッド」』を鑑賞しての備忘録ギャラリーTOHにて、2023年7月8日~30日。 3体のラブドールがパーティーをする場面を捉えた写真作品「Happy Dinner Party」シリーズを中心とする菅実花の個展。 会場の向かい合う壁面の一方には、作家…

展覧会 クリスティーナ・バンバン個展『FIGURA』

展覧会『クリスティーナ・バンバン「FIGURA」』を鑑賞しての備忘録ギャラリーペロタン東京にて、2023年7月5日~8月19日。 肉感的な女性群像「Figura」シリーズ6点を中心に、女性をモティーフとした10点の絵画で構成される、クリスティーナ・バンバン(Cristin…

展覧会『若林奮 自刻像‐わたし』

展覧会『若林奮 自刻像‐わたし』を鑑賞しての備忘録YOKOTA TOKYOにて、2023年6月19日~7月14日。 若林奮の立体作品の「自刻像」シリーズ43点と「マスク」シリーズ5点に、銅版画の「1989」シリーズ3点を併せて展観する企画。 「自刻像」シリーズは、ばらつき…

展覧会 みさかほ穂個展『本当のことは言えない』

展覧会『みさかほ穂個展「本当のことは言えない」』を鑑賞しての備忘録新宿眼科画廊〔スペースM〕にて、2023年7月7日~12日。 女性の身体をモティーフとしたモノクロームの絵画「本当のことは言えない」シリーズ10点を中心とした、みさかほ穂の個展。 《本当…

映画『遠いところ』

映画『遠いところ』を鑑賞しての備忘録2022年製作の日本映画。128分。監督は、工藤将亮。脚本は、工藤将亮と鈴木茉美。撮影は、杉村高之。照明は、野村直樹。サウンドデザインは、Keefarと伊藤裕規。美術は、小林蘭。音楽は、茂野雅道。 沖縄県・コザ。キャ…

展覧会 興梠優護・坪山小百合二人展

展覧会『興梠優護・坪山小百合』を鑑賞しての備忘録ナイトアウトギャラリーにて、2023年6月24日~7月9日。 興梠優護6点、坪山小百合6点、共作2点の14点の絵画で構成される、興梠優護と坪山小百合との二人展。ギャラリーの窓(奥)に向かって、右に興梠作品、…

映画『Pearl パール』

映画『Pearl パール』を鑑賞しての備忘録2022年製作のアメリカ映画。102分。監督・キャラクター創造・編集は、タイ・ウェスト(Ti West)。脚本は、タイ・ウェスト(Ti West)とミア・ゴス(Mia Goth)。撮影は、エリオット・ロケット(Eliot Rockett)。美術は、ト…

展覧会『山手線展~やまのてせんが丸くなるまで~』

展覧会『山手線展~やまのてせんが丸くなるまで~』を鑑賞しての備忘録旧新橋停車場 鉄道歴史展示室にて、2023年3月28日~7月9日。 山手線が環状線となり、現在にいたるまでの歩みを紹介する企画。第1章「山手線誕生」(1.1「山手線誕生前夜~日本鉄道品川線…

映画『遺灰は語る』

映画『遺灰は語る』を鑑賞しての備忘録2022年製作のイタリア映画。90分。監督・脚本は、パオロ・タビアーニ(Paolo Taviani)。撮影は、パオロ・カルネラ(Paolo Carnera)とシモーネ・ザンパーニ(Simone Zampagni)。美術は、エミータ・フリガート(Emita Frigato…

展覧会 飯島祐奈個展『「このくらいの石」と記憶』

展覧会『飯島祐奈個展「『このくらいの石』と記憶」』を鑑賞しての備忘録いりや画廊にて、2023年6月26日~7月8日。 楕円や四角形などが歪んだ形をとる花崗岩による彫刻4点と、短冊状に切った写真を長方形に近い枠のように繋いで壁に貼り付けた作品とで構成さ…

映画『世界が引き裂かれる時』

映画『世界が引き裂かれる時』を鑑賞しての備忘録2022年製作のウクライナ・トルコ合作映画。100分。監督・脚本は、マリナ・エル・ゴルバチ(Марина Ер Горбач)。撮影は、スベトスラフ・ブラコフスキー(Святослав Булаковський)。音楽は、ズビアド・ムゲブリー…

映画『小説家の映画』

映画『小説家の映画』を鑑賞しての備忘録2022年製作の韓国映画。92分。監督・脚本・撮影・編集・音楽は、ホン・サンス(홍상수)。原題は、"소설가의 영화"。 ソウル近郊のブックカフェ。ジュニ(이혜영)が店に入り、入口に近い棚に並ぶ本を眺める。年配の女性…