可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『RHEINGOLD ラインゴールド』

映画『RHEINGOLD ラインゴールド』を鑑賞しての備忘録2022年製作のドイツ・オランダ・モロッコ・メキシコ合作映画。140分。監督・脚本は、ファティ・アキン(Fatih Akin)。撮影は、ライナー・クラウスマン(Rainer Klausmann)。美術は、ティム・パネン(Tim Pan…

展覧会 馬延紅個展『新しい人生』

展覧会『馬延紅個展「新しい人生」』を鑑賞しての備忘録 画面を分割して女性の顔や身体を組み合わせた作品を始め、主に女性の身体をモティーフとした絵画作品で構成される、馬延紅[马延红/Ma Yanhong]の個展。 《花椿》(1300mm×1000mm)には勿忘草色を背景に…

展覧会 杉浦晶個展

展覧会『杉浦晶展』を鑑賞しての備忘録ギャラリーなつかにて、2024年3月25日~4月6日。 現実世界から少しだけ浮き上がったような演劇空間を絵画の中に起ち上げる、杉浦晶の個展。雲のような流体と女性とを描く「わたしのこころをなにかにするソレ」、夫婦と2…

展覧会 しまうちみか個展『辺境の宇宙』

展覧会『しまうちみか「辺境の宇宙」』を鑑賞しての備忘録MARUEIDO JAPANにて、2024年3月15日~4月6日。 来訪神を始めとする伝統的な祭事や信仰とアメリカからもたらされた文化とをモティーフとしたポップな立体作品と絵画とで構成される、しまうちみかの個…

展覧会 汪汀個展『緑地』

展覧会『汪汀個展「緑地」』を鑑賞しての備忘録GALLERY b.TOKYOにて、2024年3月25日~30日。 骨董品の家具の扉などに、刈り込まれた庭木の写真をピンクで印刷したバックライトフィルムを取り付け、内蔵したLEDライトで光らせた灯籠のような「A Moment of Ple…

展覧会 ケイト・ニュービー個展『Very active weather』

展覧会『ケイト・ニュービー「Very active weather」』を鑑賞しての備忘録KAYOKOYUKIにて、2024年2月17日~3月24日。 陶板や小さな器など焼き物と、ロープを用いたインスタレーションで構成される、ケイト・ニュービー(Kate Newby)の個展。 しかし、〔引用者…

展覧会 福本健一郎個展『Fragments of Light』

展覧会『福本健一郎「Fragments of Light」』を鑑賞しての備忘録KOMAGOME1-14casにて、2024年3月16日~25日。 絵画「Fragments of Light」シリーズ6点と、木彫と陶器とを組み合わせた立体作品「Fragments of the earth」シリーズ3点とで構成される、福本健一…

展覧会『重塑-Rebuilding 多摩美術大学日本画専攻卒業生・修了生四人展』

展覧会『第24回大学日本画展 重塑-Rebuilding 多摩美術大学日本画専攻卒業生・修了生四人展』UNPEL GALLERYにて、2024年3月16日~31日。 多摩美術大学日本画専攻の卒業生あるいは修了生である4名の作家の作品を展観する企画。永田優美は少女のみをモティーフ…

展覧会『VOCA展2024 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─』

展覧会『VOCA展2024 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─』を鑑賞しての備忘録上野の森美術館にて、2024年3月14日~30日。 学芸員や研究者に推薦された40歳以下の作家が平面作品の新作を出品する現代美術展。1994年より毎年開催され、31回目を数える今年は…

映画『コール・ジェーン 女性たちの秘密の電話』

映画『コール・ジェーン 女性たちの秘密の電話』を鑑賞しての備忘録2022年製作のアメリカ映画。121分。監督は、フィリス・ナジー(Phyllis Nagy)。脚本は、ヘイリー・ショア(Hayley Schore)とロシャン・セティ(Roshan Sethi)。撮影は、グレタ・ゾズラ(Greta Z…

展覧会 齋藤りえ個展『2020~2024』

展覧会『齋藤りえ「2020~2024」』を鑑賞しての備忘録ギャルリー東京ユマニテbisにて、2024年3月18日~23日。 物語の一場面あるいは漫画の扉絵を思わせる、ノスタルジックな雰囲気を醸すイメージの銅版画(エッチング)で構成される、齋藤りえの個展。 《あ…

展覧会 野村在個展『君の存在は消えない、だから大丈夫』(第17回 shiseido art egg 第2期)

展覧会『第17回 shiseido art egg 第2期 野村在「君の存在は消えない、だから大丈夫」』を鑑賞しての備忘録資生堂ギャラリーにて、2024年3月12日~4月14日。 人間の存在とイメージについて、メディアやテクノロジーとの関わりから探究する、野村在の個展。 …

展覧会 山下耕平個展『底裏の間』

展覧会 山下耕平個展『底裏の間』を鑑賞しての備忘録ギャラリー58にて、2024年3月14日~23日。 鉛筆を手にした人物など、主に人物を描いた絵画で構成される、山下耕平の個展。 メインヴィジュアルに採用されている表題作《底裏の間》(563mm×455mm)には、画面…

展覧会 SAKI OTSUKA個展『DEMO GIRL』

展覧会『SAKI OTSUKA「DEMO GIRL」』を鑑賞しての備忘録長亭GALLERYにて、2024年3月2日~17日。 女性、花、鳥などをモティーフとした絵画・立体作品を中心とする、SAKI OTSUKAの個展。 メインヴィジュアルに採用されている《空白の鏡》(455mm×380mm)は、身体…

映画『12日の殺人』

映画『12日の殺人』を鑑賞しての備忘録2022年製作のフランス映画。121分。監督は、ドミニク・モル(Dominik Moll)。原案は、ポーリーヌ・ゲナ(Pauline Guéna)のノンフィクション"18.3 - Une année à la PJ"。脚本は、ジル・マルシャン(Gilles Marchand)とドミ…

映画『ビニールハウス』

映画『ビニールハウス』を鑑賞しての備忘録2022年製作の韓国映画。100分。監督・脚本・編集は、イ・ソルヒ(이솔희)。撮影は、ヒョン・バウ(형바우)。音楽は、キム・ヒョンド(김현도)。原題は、"비닐하우스"。 未明の農地に鳥の鳴き声が響き渡る。1棟の黒いビ…

展覧会 桑原理早個展

展覧会『桑原理早展』を鑑賞しての備忘録ギャラリーなつかにて、2024年3月9日~16日。 様々なポーズの女性の身体を組み合わせた絵画で構成される、桑原理早の個展。 《姿見》(910mm×652mm)には身体を捻った姿の女性を中心に、頭を抱えて蹲る女性など数人の女…

展覧会 平山昌尚個展『ART SHOW 2』

展覧会『隙間 12.0 平山昌尚「ART SHOW 2」』を鑑賞しての備忘録隙間にて、2024年3月9日~17日。 灰色の画面に青い絵具で"ART"と"→"とを描いた案内板のような作品を会場に巡らせた、平山昌尚の個展。 床も壁も柱も天井もコンクリートが剥き出しの会場の入口…

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』を鑑賞しての備忘録2023年製作のイギリス・アメリカ合作映画。104分。監督は、タイカ・ワイティティ(Taika Waititi)。原作は、マイク・ブレット(Mike Brett)とスティーヴ・ジャミソン(Steve Jamison)のドキュメンタリー映…

展覧会 高木由利子個展『カオスコスモス 弐 桜』

展覧会『高木由利子写真展 カオスコスモス 弐 桜』を鑑賞しての備忘録GYRE GALLERYにて、2024年3月1日~4月29日。 桜をモティーフとした写真で構成される、高木由利子の個展。 会場入口の向かいにある最初の展示室の壁面には、桜の花びらが水面に浮かぶ(あ…

映画『マダム・ウェブ』

映画『マダム・ウェブ』を鑑賞しての備忘録2024年製作のアメリカ映画。116分。監督は、S・J・クラークソン(S. J. Clarkson)。原案は、ケレム・サンガ(Kerem Sanga)、マット・サザマ(Matt Sazama)、バーク・シャープレス(Burk Sharpless)。脚本は、マット・サ…

映画『DOGMAN ドッグマン』

映画『DOGMAN ドッグマン』を鑑賞しての備忘録2023年製作のフランス映画。114分。監督・脚本は、リュック・ベッソン(Luc Besson)。撮影は、コリン・ワンダースマン(Colin Wandersman)。美術は、ユーグ・ティサンディエ(Hugues Tissandier)。衣装は、コリーヌ…

展覧会 平俊介個展『茫漠建設現場の夜』

展覧会『平俊介「茫漠建設現場の夜」』を鑑賞しての備忘録GALLERY MoMo Ryogokuにて、2024年2月24日~3月30日。 空想の建物を中心とした都市景観を描くアクリルガッシュのペインティング、空想建築の構想を表わした鉛筆によるドローイング、空想の建築模型で…

本 津村記久子『君は永遠にそいつらより若い』

津村記久子『君は永遠にそいつらより若い』〔ちくま文庫つ-16-1〕筑摩書房(2009)を読了しての備忘録 映画『君は永遠にそいつらより若い』(2021)の原作。 堀貝佐世は京都にある束谷大学の文学部社会学科の4回生。2年生から講座に通い、社会福祉主事の課程を修…

展覧会『エコロジー:循環をめぐるダイアローグ ダイアローグ2 つかの間の停泊者』

展覧会『エコロジー:循環をめぐるダイアローグ ダイアローグ2 つかの間の停泊者』を鑑賞しての備忘録銀座メゾンエルメス フォーラムにて、2024年2月16日~5月31日。 ニコラ・フロック、ケイト・ニュービー、保良雄、ラファエル・ザルカの作品を展観。 保良…

展覧会『能作文徳+常山未央展:都市菌――複数種の網目としての建築』

展覧会『能作文徳+常山未央展:都市菌――複数種の網目としての建築』を鑑賞しての備忘録TOTOギャラリー・間にて、2024年1月18日~3月24日。 建築家の能作文徳と常山未央の活動を紹介する企画。「都市菌(としきのこ)」とは、都市生活から生じた廃材を養分に…

映画『ボーはおそれている』

映画『ボーはおそれている』を鑑賞しての備忘録2023年製作のアメリカ映画。179分。監督・原案・脚本は、アリ・アスター(Ari Aster)。撮影は、パベウ・ポゴジェルスキ(Pawel Pogorzelski)。美術は、フィオナ・クロンビー(Fiona Crombie)。衣装は、アリス・バ…

展覧会『ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン写真展 Master of Elegant Simplicity』

展覧会『ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン写真展 Master of Elegant Simplicity』を鑑賞しての備忘録シャネル・ネクサス・ホールにて、2024年2月7日~3月31日。 ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン(1900-1968)の写真展。代表的なファッション写真を中心に、…

展覧会 ネルソン・ホー個展『赤い空に飛んでいた赤い鳥』

展覧会『KYOBASHI ART WALL―ここから未来をはじめよう 第4回優秀作家展覧会 ネルソン・ホー「赤い空に飛んでいた赤い鳥」』を鑑賞しての備忘録KYOBASHI ART ROOMにて、2024年2月28日~3月10日。 赤い岩絵具による描線が印象的な絵画と、砂漠と化した部屋をテ…

展覧会『広がるコラージュ』

展覧会『広がるコラージュ』を鑑賞しての備忘録目黒区美術館〔展示室A〕にて、2024年2月17日~3月24日。 身近にある様々な素材を切り取り、組み合わせる手法であるコラージュは、パブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックにより油彩画に布や紙片が貼り付けられ…