可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

展覧会 安珠個展『A girl philosophy ある少女の哲学』

展覧会『安珠写真展「A girl philosophy ある少女の哲学」』を鑑賞しての備忘録シャネル・ネクサス・ホールにて、2023年1月18日~2月12日。 写真家の安珠の個展。著名な文学作品を始めとする芸術作品を下敷きに、「ある少女の哲学」を新作と旧作を取り混ぜた…

展覧会 諏訪敦個展『Sphinx』

展覧会『諏訪敦「Sphinx」』を鑑賞しての備忘録成山画廊にて、2023年1月13日~2月18日。 諏訪敦の絵画《Sphinx》(1620mm×2590mm)を展観。 《Sphinx》の舞台は、カーテンを閉ざした白い壁の薄暗い室内。白いカーテン越しの明かりに、ベッドの白いシーツの上に…

展覧会『合田佐和子展 帰る途もつもりもない』

展覧会『合田佐和子展 帰る途もつもりもない』を鑑賞しての備忘録三鷹市美術ギャラリーにて、2023年1月28日~3月26日。 合田佐和子(1940~2016)の回顧展。合田佐和子は、廃品などを組み合わせたオブジェが瀧口修造に評価され、1965年頃から個展で精力的にオ…

展覧会 山口みいな・プーカリン・林京平三人展『あの辺の家を眺める』

展覧会『山口みいな・プーカリン・林京平「あの辺の家を眺める」』を鑑賞しての備忘録OGU MAGにて、2023年1月12日~29日。 日常で擦過する形や動きから線を抽出する山口みいな、景観のエッセンスを標識のように伝える平面や立体を提示するプーカリン、日常で…

映画『イニシェリン島の精霊』

映画『イニシェリン島の精霊』を鑑賞しての備忘録2022年製作のイギリス映画。114分。監督・脚本は、マーティン・マクドナー(Martin McDonagh)。撮影は、ベン・デイビス(Ben Davis)。美術は、マーク・ティルデスリー(Mark Tildesley)。衣装は、イマー・ニー・…

展覧会 李燦辰個展『彗星の魔術師』

展覧会『李燦辰個展「彗星の魔術師」』を鑑賞しての備忘録GALLERY b.TOKYOにて、2023年1月23日~28日。 李燦辰の絵画展。 冒頭に掲げられた《Sneak》(756mm×560mm)には、滝壺の近くに佇む白い丸々とした鳥のような生物を画面上側に、草地に剣と籠を背負った…

映画『母の聖戦』

映画『母の聖戦』を鑑賞しての備忘録2021年製作のベルギー・ルーマニア・メキシコ合作映画。135分。監督は、テオドラ・アナ・ミハイ(Teodora Ana Mihai)。脚本は、テオドラ・アナ・ミハイ(Teodora Ana Mihai)とアバクク・アントニオ・デ・ロザリオ(Habacuc A…

展覧会 望月通陽個展『蕪村に寄す』

展覧会『望月通陽展「蕪村に寄す」』を鑑賞しての備忘録ギャラリー椿にて、2023年1月14日~28日。 蕪村の句に取材した染色技法(型染め・筒描)による絵画で構成される、望月通陽の個展。別室(GT2)ではガラス絵とブロンズの作品を紹介する「これだけの世界」…

映画『ノースマン 導かれし復讐者』

映画『ノースマン 導かれし復讐者』を鑑賞しての備忘録2022年製作のアメリカ映画。137分。監督は、ロバート・エガース(Robert Eggers)。脚本は、ショーン(Sjón)とロバート・エガース(Robert Eggers)。撮影は、ジェアリン・ブラシュケ(Jarin Blaschke)。美術…

映画『ヒトラーのための虐殺会議』

映画『ヒトラーのための虐殺会議』を鑑賞しての備忘録2022年製作のドイツ映画。112分。監督は、マッティ・ゲショネック(Matti Geschonneck)。脚本は、マグヌス・ファットロット(Magnus Vattrodt)とパウル・モンメルツ(Paul Mommertz)。撮影は、テオ・ビール…

映画『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』

映画『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』を鑑賞しての備忘録2022年製作の韓国映画。109分。監督は、パク・デミン(박대민)。脚本は、パク・デミン(박대민)、キム・ボンソ(김봉서)、パク・ドンヒ(박동희)。撮影は、ホン・ジェシク(홍재식)。照明は…

映画『エンドロールのつづき』

映画『エンドロールのつづき』を鑑賞しての備忘録2021年製作のインド・フランス合作映画。112分。監督・脚本・美術は、パン・ナリン。撮影は、スワピニル・S・ソナワネ。編集は、シュレヤス・ベルタンディ(Shreyas Beltangdy)とパヴァン・バット(Pavan Bhat)…

展覧会『世界のブックデザイン 2021-22』

展覧会『世界のブックデザイン 2021-22』を鑑賞しての備忘録印刷博物館 P&Pギャラリーにて、2022年12月10日~2023年4月9日。 ドイツ・ライプチヒで開催された「世界で最も美しい本2022コンクール(Best Book Design from all over the World 2022)」、日本の…

展覧会『ゴンサロ・チリーダ展』

展覧会『ゴンサロ・チリーダ展』を鑑賞しての備忘録インスティトゥト・セルバンテス東京にて、2022年10月29日~2023年2月28日(※当初会期1月14日までを延長)。 絵画34点、版画8点、写真資料、作家の紹介映像"La idea dela norte"で構成される、ゴンサロ・チ…

展覧会 O JUN・森淳一二人展『象印』

展覧会『O JUN + 森淳一「象印」』を鑑賞しての備忘録ミヅマアートギャラリーにて、2022年12月7日~2023年1月19日。 「象る」彫刻家・森淳一と、「印す」画家・O JUNによる二人展。 O JUNの《暗黒ドライブ》(710mm×710mm)は、画面を上中下と三等分した真ん中…

展覧会 染谷聡・谷原菜摘子二人展『わだかまる光陰』

展覧会『ないじぇる芸術共創ラボ二人展 染谷聡×谷原菜摘子「わだかまる光陰」』を鑑賞しての備忘録 文房堂ギャラリーにて、2023年1月11日~17日。 国文学研究資料館が芸術家を招いて古典籍の研究に関与してもらうとともに創作活動を支援する「ないじぇる芸術…

映画『そして僕は途方に暮れる』

映画『そして僕は途方に暮れる』を鑑賞しての備忘録2022年製作の日本映画。122分。監督・脚本は、三浦大輔。原作は、三浦大輔の脚本・演出の舞台『そして僕は途方に暮れる』。撮影は、春木康輔と長瀬拓。照明は、原由巳。録音は、加唐学。整音は、加藤大和。…

展覧会『The Heartfelt Garden 金沢美術工芸大学荒木研究室選抜日本画展』

展覧会『The Heartfelt Garden 金沢美術工芸大学荒木研究室選抜日本画展』を鑑賞しての備忘録松坂屋上野店7階アートスペースにて、2023年1月11日~17日。 金沢美術工芸大学荒木恵信研究室の12名の作家による展覧会。 𠮷江寛の《モモイロカオリ》(333mm×242mm…

映画『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』

映画『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』を鑑賞しての備忘録2022年製作のアメリカ映画。129分。監督は、マリア・シュラーダー(Maria Schrader)。原作は、ジョディ・カンター(Jodi Kantor)とミーガン・トゥーイー(Megan Twohey)によるニューヨークタイム…

展覧会 國川裕美個展『paradiso』

展覧会『國川裕美展「paradiso」』を鑑賞しての備忘録日本橋高島屋 美術画廊Xにて、2023年1月10日~30日。 動物をモティーフとする石灰岩や砂岩を用いた彫刻を中心とする、國川裕美の個展。 《cielo stellato》(230mm×170mm×120mm)は、顎を水平になるまで上…

映画『ファミリア』

映画『ファミリア』を鑑賞しての備忘録2022年製作の日本映画。121分。監督は、成島出。脚本は、いながききよたか。撮影は、藤澤順一。照明は、豊見山明長と上田なりゆき。録音は、藤本賢一。美術は、金田克美、中山慎、竹内悦子。装飾は、大坂和美。衣装は、…

展覧会 藤森詔子個展『生きていることをあたりまえと思うな!』

展覧会『藤森詔子「生きていることをあたりまえと思うな!」』を鑑賞しての備忘録GALLERY MoMo Ryogokuにて、2022年11月26日~12月24日。 11点の絵画で構成される、藤森詔子の個展。 表題作《生きていることをあたりまえと思うな!》(2273mm×4546mm)は、突然…

展覧会 小林椋個展『亀はニェフスのイゥユのように前足を石にのばすと』

展覧会『小林椋「亀はニェフスのイゥユのように前足を石にのばすと」』を鑑賞しての備忘録トーキョーアーツアンドスペース本郷にて、2022年12月10日~2023年1月22日。 小林椋の個展。文学作品の描写において動作を表現するために擬えられたものを実際に観察…

映画『恋のいばら』

映画『恋のいばら』を鑑賞しての備忘録2023年製作の日本映画。98分。監督は、城定秀夫。原作は、パン・ホーチョン(彭浩翔)監督の映画『ビヨンド・アワ・ケン(公主復仇記)』(2004)。 脚本は、澤井香織と城定秀夫。撮影は、渡邊雅紀。照明は、小川大介。録音は…

映画『ドリーム・ホース』

映画『ドリーム・ホース』を鑑賞しての備忘録2020年製作のイギリス映画。113分。監督は、ユーロス・リン(Euros Lyn)。脚本は、ニール・マッケイ(Neil McKay)。撮影は、エリック・アレキサンダー・ウィルソン(Erik Alexander Wilson)。美術は、ダニエル・テイ…

映画『非常宣言』

映画『非常宣言』を鑑賞しての備忘録2022年製作の韓国映画。141分。監督・脚本は、ハン・ジェリム(한재림)。撮影は、イ・モゲ(이모개)とパク・ジョンチョル(박종철)。美術は、イ・モクウォン(이목원)、ジン・ヘジョン(진혜정)衣装は、チェ・ギョンワ(채경화)…

本 筒井康隆『モナドの領域』

筒井康隆『モナドの領域』〔新潮文庫つ-4-56〕新潮社(2023)を読了しての備忘録 河川敷で若い女の腕が発見された。その美貌で周囲の視線を惹き付ける上代真一警部が現場に向かうと、第一発見者は演劇装置のために葦を刈りに来た美大生の實石夏生だと井上巡査…

展覧会 クリスチャン・ヒダカ&タケシ・ムラタ二人展『訪問者』

展覧会『クリスチャン・ヒダカ&タケシ・ムラタ展「訪問者」』を鑑賞しての備忘録銀座メゾンエルメス フォーラムにて、2022年10月21日~2023年1月31日。 会場の壁面にも描画し、絵画を展示空間との入れ子式のインスタレーションとなるように見せるクリスチャ…

映画『ジャパニーズ スタイル Japanese Style』

映画『ジャパニーズ スタイル Japanese Style』を鑑賞しての備忘録2020年製作の日本映画。93分。監督は、アベラヒデノブ。脚本は、アベラヒデノブと敦賀零。企画は、アベラヒデノブ、吉村界人、武田梨奈。撮影は、栗田東治郎。録音は、寒川聖美。ヘアメイク…

映画『離ればなれになっても』

映画『離ればなれになっても』を鑑賞しての備忘録2020年製作のイタリア映画。135分。監督は、ガブリエレ・ムッチーノ(Gabriele Muccino)。脚本は、ガブリエレ・ムッチーノ(Gabriele Muccino)とパオロ・コステッラ(Paolo Costella)。撮影は、エロワ・モリ(Elo…