可能性 ある 島 の

芸術鑑賞の備忘録

展覧会『間―現れる景 東京藝術大学日本画博士課程3人展』

展覧会『第38回大学日本画展 間―現れる景 東京藝術大学日本画博士課程3人展』を鑑賞しての備忘録UNPEL GALLERYにて、2025年7月26日~8月10日。 東京藝術大学大学院美術研究科日本画博士課程に在学中の佐藤八弘、栁沼花音、林銘君の三人展。 佐藤八弘《浮遊の…

展覧会 大久保紗也個展『その蛇は』

展覧会『大久保紗也「その蛇は / Is that snake」』を鑑賞しての備忘録WAITINGROOMにて、2025年7月12日~8月10日。 中世の説話集『古今著聞集』に伝わる、古い薬師堂の改修の際に大釘に打たれたまま大きな蛇が生きていたというエピソードに、モティーフを画…

映画『入国審査』

映画『入国審査』を鑑賞しての備忘録2023、スペイン製作。77分。監督・脚本は、アレハンドロ・ロハス(Alejandro Rojas)とフアン・セバスティアン・バスケス(Juan Sebastián Vásquez)。撮影は、フアン・セバスティアン・バスケス(Juan Sebastián Vásquez)。美…

展覧会 大人倫菜個展『Solitaire in Dreams』

展覧会『大人倫菜個展「Solitaire in Dreams」』を鑑賞しての備忘録Art Space 銀河101にて、2025年8月1日~8月8日。 色についての物理学的な事実を把握しつつ白黒の環境で生活してきたマリーが初めて色を眼にするときに何が起こるのかという、フランク・ジャ…

展覧会 服部圭能個展『故郷へのメヌエット』

展覧会『服部圭能個展「故郷へのメヌエット」』を鑑賞しての備忘録GALLERY b.TOKYOにて、2025年7月28日~8月2日。 海をモティーフとする作品を中心に、対象との距離を感じさせる絵画で構成される、服部圭能の個展。 地下にあるギャラリーに向かい階段を下る…

展覧会 林於思個展『如是我聞』

展覧会『林於思「如是我聞」』を鑑賞しての備忘録東京画廊+BTAPにて、2025年7月5日~8月9日。 景観の中に人物や生き物を配した水墨画「幻友[图帕]」シリーズ11点、水滸伝をモティーフにした戯画的な「水滸[水浒]」シリーズ6点、動物をモティーフとした白描…

展覧会『「時代に生きよ、時代を超えよ」―川口黎爾の直視』(後期)

展覧会『「時代に生きよ、時代を超えよ」―川口黎爾の直視』(後期)を鑑賞しての備忘録慶應義塾大学アート・センターにて、2025年7月9日~8月8日。 川口黎爾の蒐集品から、アントニ・タピエス[Antoni Tàpies]、スタンリー・ブラウン[Stanley Brouwn]、イミ・…

映画『私たちが光と想うすべて』

映画『私たちが光と想うすべて』2024年、フランス・インド・オランダ・ルクセンブルク合作。118分。監督・脚本は、パヤル・カパーリヤー[പായൽ കപാഡിയ/Payal Kapadia]撮影は、ラナビル・ダス[രണബീർ ദാസ്/Ranabir Das]美術は、ピユシュ・チャルケ[പിയൂഷ ചാൽക്ക…

展覧会『無音 silence』

展覧会『無音 silence』を鑑賞しての備忘録ギャラリー小柳にて、2025年6月28日~8月9日。 ミヒャエル・ボレマンス[Michaël Borremans]によるトルソを抱えた女性の無言劇《Taking Turns》、五十嵐大地による卓上の食器や衣服をモティーフとした静物画、青柳龍…

展覧会 渡辺綾香個展(2025)

展覧会『渡辺綾香展』を鑑賞しての備忘録JINEN GALLERYにて、2025年7月29日~8月3日。 路地の片隅、集合住宅の一隅、公園の遊具など、人のいない住宅地を捉えた絵画で構成される、渡辺綾香の個展。 《カラーコーン》(273mm×190mm)は、夜の住宅街に立つ電信柱…

展覧会 三瓶玲奈個展『Echoes After Light』

展覧会『三瓶玲奈「Echoes After Light」』を鑑賞しての備忘録MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYにて、2025年7月23日~8月4日。 日常的景観をモティーフに、認識・記憶とイメージ形成とを探究する三瓶玲奈の絵画展。 《瞬間と構造》(500mm×606mm)は、右あるい…

展覧会 桑原理早個展『姿は彼方から』

展覧会『桑原理早展「姿は彼方から」』を鑑賞しての備忘録ギャラリーなつかにて、2025年7月22日~8月2日。 女性の身体を墨で描いた薄手の和紙(薄美濃紙・典具帖紙)を和紙壁紙に複数貼り付け、また念紙によるイメージの転写を用いることで、回転や落下とい…

展覧会 飯島暉子個展『微熱/Slight fever』

展覧会『新世代への視点 2025 飯島暉子展「微熱/Slight fever」』を鑑賞しての備忘録藍画廊にて、2025年7月21日~8月2日。 体温で溶けた石鹸、折れ目に色鉛筆を塗り付けた新聞紙、積み重ねた葉書など、わずかな手付きで日用品を作品として起ち上げようとする…

展覧会 古屋湖都美・櫻井あや乃二人展『こっちには手、向こうに絵』

展覧会『古屋湖都美&櫻井あや乃展「こっちには手、向こうに絵」』を鑑賞しての備忘録JINEN GALLERYにて、2025年7月22日~27日。 色鮮やかな編み物による人形(ひとがた)を作る古屋湖都美と、モノクロームなど色味を抑えた人形(ひとがた)を描く櫻井あや乃…

展覧会 蔡云逸個展(2025)

展覧会『新世代への視点 2025 蔡云逸展』を鑑賞しての備忘録コバヤシ画廊にて、2025年7月21日~8月2日。 夢と現実との相互依存性を前提として、言葉=論理の組み合わせにより作り出される夢の中の「現実感」を再度現実に投映するための手段としての絵画で構…

展覧会 小野三月個展『はがされたシール、空へ』

展覧会『小野三月個展「はがされたシール、空へ」』を鑑賞しての備忘録Gallery 美の舎にて、2025年7月22日~27日。 裁断してから縫い合わせた画布に描いた絵画など14点で構成される、小野三月の個展。 《Triangle ruler》(460mm×525mm)は、亀を散歩させる人…

展覧会 梅原義幸個展『Surface』

展覧会『梅原義幸「Surface」』を鑑賞しての備忘録ARTDYNEにて、2025年7月12日~27日。 単純な形と平板な塗りによる漫画のように記号化された顔が印象的な絵画で構成される、梅原義幸の個展。 《FACE #101(山)》(1450mm×1210mm)は、深緑の画面に、眼、眉毛…

展覧会 天明里奈個展『空白と体温』

展覧会『天明里奈「空白と体温」』を鑑賞しての備忘録ギャラリー椿にて、2025年7月19日~8月2日。 目を閉じた人物像を中心に10点の乾漆像で構成される、天明里奈の個展。 《その空白》(570mm×450mm×400mm)は、両手を後ろに突き、右膝を立て、左脚を曲げて床…

展覧会 弓指寛治個展『4年2組』

展覧会『弓指寛治「4年2組」』を鑑賞しての備忘録FOAM CONTEMPORARYにて、2025年6月28日~7月23日。 東京アートポイント計画「多摩の未来の地勢図」の一環として実施される学校連携プログラム「アーティストが学校にやってきた」に参加し、「子どもと戦争」…

展覧会『トリフォリウム―女子美術大学日本画修士在学生展』

展覧会『トリフォリウム―女子美術大学日本画修士在学生展』UNPEL GALLERYにて、2025年7月5日~20日。 女子美術大学大学院美術研究科博士前期課程日本画領域に学ぶ、孫元園[孙元园/Sūn Yuányuán]、張梓璇[张梓璇/Zhāng Zǐxuán]、菱沼結菜、槇野鈴の4名の画家…

展覧会 新田享一・飯田めぐみ二人展『near AND far』

展覧会 新田享一・飯田めぐみ二人展『near AND far』KATSUYA SUSUKI GALLERYにて、2025年7月12日~21日。 描画したキャンヴァスに折り目や襞を付けることで視界から閉ざされるイメージと現われてしまうイメージとを両立させる新田享一と、風景に感情を載せる…

映画『逆火』

映画『逆火』を鑑賞しての備忘録2025年、日本製作。108分。監督・原案は、内田英治。脚本は、まなべゆきこ。撮影は、野口健司。照明は、後閑健太。録音は、高田伸也。スタイリストは、川本誠子。VFXは、若松みゆき。音響効果は、堀内みゆき。編集は、小美野…

展覧会 本多翠個展『bloom』

展覧会『本多翠展「bloom」』を鑑賞しての備忘録JINEN GALLERYにて、2025年7月15日~20日。 切り絵のように抽象化した植物などのモティーフを鮮やかな色味で厚みのある木枠に張ったキャンヴァスに描き出した作品、渋みのある色の布を繋いだ画面に植物などの…

展覧会 竹原永真個展『Panopticon』

展覧会『竹原永真個展「Panopticon」』を鑑賞しての備忘録GALLERY b.TOKYOにて、2025年7月14日~19日。 日常のありふれた光景を得体の知れない世界へと変容させた絵画で構成される、竹原永真の個展。展覧会には「Panopticon」と題名が付されているが、個々の…

展覧会 味岡伸太郎個展『弓張・邂逅と聯想』

展覧会『味岡伸太郎展「弓張・邂逅と聯想」』を鑑賞しての備忘録Red and Blue Galleryにて、2025年6月28日~7月19日。 愛知県と静岡県の県境に連なる「弓張山地」の露頭で採取した土を綿布に塗り付けた抽象的な絵画と、主に樹木を用いた彫刻(石や鉄を組み合…

映画『DROP ドロップ』

映画『DROP ドロップ』を鑑賞しての備忘録2025年、アメリカ製作。95分。監督は、クリストファー・ランドン[Christopher Landon]。脚本は、ジリアン・ジェイコブス[Jillian Jacobs]とクリス・ローチ[Chris Roach]。撮影は、マーク・スパイサー[Marc Spicer]。…

映画『ストレンジ・ダーリン』

映画『ストレンジ・ダーリン』を鑑賞しての備忘録2023年、アメリカ製作。97分。監督・脚本は、JT・モルナー[JT Mollner]。撮影は、ジョバンニ・リビシ[Giovanni Ribisi]。美術は、プリシラ・エリオット[Priscilla Elliott]。衣装は、ルディ・ロハス[Rudy Roj…

展覧会 金子葵個展『魔法クラブ2』

展覧会『金子葵「魔法クラブ2」』を鑑賞しての備忘録下北沢アーツにて、2025年7月2日~13日。 観光地の華やかな時代の面影を残す装飾が施された建物などに着想したキッチュな世界を起ち上げる、フュージョン料理的絵画で構成される、金子葵の個展。 《Daydre…

展覧会 小橋陽介個展『NEW BALANCE』

展覧会『小橋陽介個展「NEW BALANCE」』を鑑賞しての備忘録GALLERY MoMo Ryogokuにて、2025年6月21日~7月12日。 裸体男性、犬、イルカ、ボール、植物などをモティーフに、バランスを主題とした絵画で構成される、小橋陽介の個展。 《NEW BALANCE》(1620mm×1…

映画『顔を捨てた男』

映画『顔を捨てた男』を鑑賞しての備忘録2023年アメリカ製作。112分。監督・脚本は、アーロン・シンバーグ(Aaron Schimberg)。撮影は、ワイアット・ガーフィールド(Wyatt Garfield)。美術は、アンナ・キャスリーン(Anna Kathleen)。衣装は、ステイシー・バー…